「なーに、オレに用?」 「これ良かったら……」 私は後ろ手で隠してたチワワのパンをソッと芹沢に差し出した。 「あー、これウマいやつじゃん。さんきゅーな」 芹沢はパンを私の手から受け取ると、その場で袋から出して食べ始めた。