「僕ね、ずっとマー君に言いたかったこと。
 この際、はっきり言うから」



 どうせ俺のこと、嫌いとか言うんだろ? 



「マー君。
 良い子でいるの、やめたら?」



 は? 

 俺のどこが……いい子なんだよ?



 他人のことなんてどうでもいい。

 自分の感情で動く。



 良い子とは正反対。

 傲慢な悪魔王子だろ??



「春、意味わかんねこと言うなよ」



「僕、わかりやすく言ってあげた
 つもりだったんだけどな」



 俺の理解力が乏しいのか?



「もっと、悪あがきしてよ!
 マー君は、破天荒な王子でしょ!」



 春は不満があるガキみたいに、
 思いっきり唇を突き出すと。


 俺の抱えていたクッションを奪い取り、
 リビングを出て行った。