今日の仕事を終え

 寮の共用リビングのソファに座りながら、
 クッションをきつく抱きしめた時。



「マー君、おつかれ」



 仕事の疲れを全く感じさせない
 キラキラ笑顔の春が、俺の隣に腰かけた。



 近い。 腕、当たっているし。

 カップルじゃねぇんだから、俺にくっつくなよ。



「マー君、僕のことウザいって思ったでしょ?
 顏に出しすぎだからね」



 アハハと笑う春に睨み返すも
 俺から離れる気はなさそうだ。



 どうせ今夜も

 遠距離恋愛のウサギの頭を
 ナデナデしたいって話を、今から俺にする気だろ?



 オマエの話
 最後は絶対にラブラブのろけ話にすり替わるから。

 聞いていて、俺の生気が吸い取られるんだよ。