こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー




速くなっていた心臓の鼓動が今の言葉で鎮まっていく。



そして奥底に隠していた想いが前へと溢れてくる。



"チャンスは必ずやってくるはずだから。"



ここだ、そう思った。



「そうやって私のせいにして!なんなの!?」


「え、ちょ、未来ちゃん…?」


「恋愛なんてする気もなくてめんどくさいだけだから、私は親友の幸せを願ってればそれでよかったのに!
誰かに縛られる人生なんてごめんだと思ってたのに!

それなのにあんたはズカズカ私の中に入ってきて、勝手に掻き乱して!
でもこんな自分認めたくなくて隠してたのに!あんたはすぐ気づいてこうやって…もう!なんなの!?

あんたを好きになって、私の人生めちゃく…っ」



溢れた想いは言葉になって出てくるけど、うまく言葉にまとまらない。



そんな私にお構いなしに再び重なるのは奴の唇。



さっきとは違い2回目のキスはすぐに離れていった。



そして奴の額が私のにコツンとくっつく。