「マットもあるし…これで全部揃ったかな」
体育大会が終わって私は小橋の代わりに体育倉庫で備品の確認をしている。
体育大会3年の部はあのまま私のクラスが1位のまま優勝。
たくさんのお菓子をもらった。
テツさんから後で動画を見せてもらったけど、澪の飴食いはほんと面白かった。
後で動画送ってとこっそりテツさんに頼んである。
小橋には私の頼み、というか脅しを聞いてもらったので仕事を代わってあげた。
きっと放課後は部活したかっただろうし、私も奴とは会いたくなかったから丁度よかった。
ジャージのポケットに入れてあった紙を取り出す。
何度か折り込まれた紙を開いてその文字を見て眉間にシワが寄る。
「…これ読まれたらどうなってたことか……」
ため息をついて紙に書かれた文字を指でなぞっていると私を影が覆ったのと声が聞こえてきたのは同時だった。
「……へぇ、これだったんだなほんとのお題」



