一緒に再び小橋の所まで走る。
「B組の矢倉さんが戻ってきました!お題を確認します!」
小橋がマイクで言いながら私に紙を出すように手を差し出した。
…待って、これもしかしてお題を確認するの?
そう思った瞬間に奴の手を離して小橋からマイクを遠ざけて顔を近付けた。
「…ここにある文字読んだら澪のこと好きだったことテツさんにバラすよ」
「…ひぃ!?」
「…言われたくなかったら私の言う通りに言え」
小声ででも図太い声で脅して、止めに睨み付けたら小橋は体を震わせながら何度も頷いた。
「や、矢倉さんのお題は"背の高い人"です!お題クリアです!」
「ご協力ありがとうございます」
「……」
奴にお礼を言って次の人にタスキを渡すためまた全速力で走った。



