兼田先輩が指差した方向を見ると他の観客よりも頭一つ分くらい大きい巨人が二人こっちに手を振っている。
「みーおー!頑張って粉まみれになってこーい!」
「未来も頑張れよー!」
「頑張って粉まみれになれってどういうこと!?」
「あんなに来るなって言ったのに…!」
私と澪はほぼ同時につっこんだ。
テツさんは観に来るのは分かるよ。
だって澪がいるんだから。
問題はその隣にいる金髪野郎!絶対見に来るなって言ったのに!
これまでに何度ため息をついて、私は幸せを逃がしたんだろう。
奴を追い返す時間もないため無視してスタートラインに向かった。
最初の走者が揃い、スターターピストルの音で体育大会三年生の部がスタートした。



