言えない二人

「ごめんね」







全てが終わって、ぐったりしている私を抱きしめる











「別にいいよ」










意外とサラッとしている私に少し驚いた様子を見せ、なんとなく気まずくなった私はわざと明るいそぶりを見せた













「でももう、キラキラ王子様みたいなタイスケくんのイメージは壊れちゃったなー」





私の言葉にタイスケくんの顔が曇った

















「俺、キラキラなんかしてないし、王子様でもねえよ」











ん?









「正直誰でもいい、その場限りの温もりが欲しいだけ」












んん?











「タイスケくん?」










いつもの優しいタイスケくんとは裏腹に悪魔のような言葉がズバズバ飛んでくる










「勝手に人に期待すんのやめとけよ」













はあ?












「ちょっと、人のこと無理に犯しといてそれはないでしょ!?」













「処女じゃないんだし減るもんじゃねーだろ」










タイスケくんの言葉に赤くなる













そ、そうか、ヤったってことは、私の体の隅々まで知られたということか・・・









「なんなのあんた、まじあり得ない!」












腹が立った私は高速で制服を見に纏い










光の速さでタイスケくんの家を出た
















いやもうタイスケくんとか呼びたくない














あんなやつ呼び捨てて十分だ!!