言えない二人

「私そんなつもりで来たわけじゃない」






手を押さえられ、身動きが取れないまま







必死に言葉で対抗する










「じゃあ、何するつもりで来たの?」










私の目をじっと見つめ、笑っていない目のまま口角をあげる













タイスケくんじゃないみたいだ。














私は、










私は、












何をする気で来たんだろう。














でも、こんなことをするつもりはなかった。












私はただ純粋に













タイスケくんをもっと知りたいと思ったから














タイスケくんに恋をしてしまったから、
















この部屋に来た。