次の日から私は式の打ち合わせで毎日が慌ただしく過ぎていく



ドレスやヘアメイクなど決めることが思った以上に多かった


「はぁ…」



あれからも勇樹の様子は相変わらずおかしい

式の準備を私一人だけに任せっきりで
勇樹は一人で出かけ続ける日々が続いていた


そんな日々が続き
式まで残すところ後2日


結婚式の打ち合わせも無事に終わった



勇樹の希望もあって今回は挙式だけで
披露宴はまた後日やる手筈になっている



偶然は重なるもので式の日にちは7月1日

去年のこの日は『statice』の初出勤の日だった


「………」
(マスターとの思い出が始まった日…マスターはもう絵里さんと結婚したのかな…)




あれから半年が経っているからマスターと絵里さんが結婚していてもおかしくはない



私の胸がチクりと痛む


(やっぱりこんな時でも私はあなたを思い出してしまう…)




「……」



(私…このままじゃ…ダメだ。ケジメつけてこよう。)



私は”あの場所”へと向かった