その日は静岡の家に泊まる予定で
勇樹とおじいちゃんは庭のお手入れを
私とおばあちゃんは買い出しをする事になっていた
家の近くにあるスーパーで
買い出しを済ませてた私達は
勇樹から借りていた車に荷物を乗せて
運転席に座り込んだ私に
おばあちゃんが話しかけた
「勇樹さんって優しくて誠実そうな方ね」
「うん!」
「…でも本当にいいの?」
私はおばあちゃんの言っている言葉の意味が分からず
助手席に座っているおばあちゃんの顔を見る
「何が?」
「今の麻耶……何でもないわ…ごめんなさい」
「おばあちゃんったら、心配し過ぎ!私なら大丈夫だよ?」
私は満面の笑みをおばあちゃんに見せた
「………」
おばあちゃんはそれ以上
帰りの車の中で何も話さなかった