「あら、もう起きたの?」 「うん」 「熱は?」 「だいぶ下がったよ」 「ならいいけど。もうちょっとしたらおかゆ持っていこうとしてたのよ。食べる?」 「うん」 卵たっぷりに刻んだネギ。 おいしそう。 「いたただきます」 一口パクリと食べたらあたたかさが全身に広がった気がした。 「ねえお母さん」 「んー?」 「茅野優って人知ってる?」 「えー、誰かしら?聞いたことないわ。あ、でもまって、茅野優・・・」 「知ってるの!?」 お母さんが知ってたなら話は早いとそう思ったんだけど・・・。