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「先輩好きです。付き合ってください」

その声とともに波の音がした。

ザァーザァー

夜静かな海。


「まいったな。俺から告白しようと思ってたのに」

「え?」

「俺も沙織ちゃんのこと好きだよ。だから付き合ってください」

「ほ、ほんとに?ほんとにほんと?」

「ほんと」

「やったー!」

「はは。大げさだな」

「もう先輩、わたしがいつから先輩のこと好きだったと思ってるんですか?」

「んー、入学式の日?」

「え!なんで知ってるんですか!」

「俺もだから」

「え?」

「俺もあのとき沙織ちゃんに一目ぼれしたから」

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