「ほら、こっちみてるよ」

弥生にそういわれてグラウンドをみると優がこっちに向かって大きく手を振っている。

それにわたしも大きく手を振り返す。


「ラブラブでよかったよ」

「わたしも、まさか優と付き合うことになるなんて思いもしなかった」

「一目惚れだったもんね」

「そう。優に出会ってわたしの人生変わったからね」

「1年前の沙織に教えてあげたいよ。あの屋上ですきって連呼してたとき」

「あはは。あのときはごめんなさい」

「ううん。沙織が幸せならよかったよ」

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いつの間にかうとうとしちゃっていた。

テレビもつけっぱなしだ。

お母さんがいたら怒られちゃう。