「あ、ううん。これは違くて・・・ごめん。俺そろそろ帰らないと」 「そう、ですか」 「ごめんね」 どうしてそんなに先輩が謝るんだろう。 またねと手を振った先輩にわたしも手を振り返した。 なにか大事なことを忘れてしまっているような、でもそれがなんなのか全然わからない。 ただ先輩といると楽しいのに、泣きそうになるんだ。