「ねえお母さん」

「んー?」

「この家に誰か遊びにきたときにわたしがハンバーグ作ったことあったっけ?」

「えー、どうだったかしら?弥生ちゃんと凌くんじゃなくて?」

「うーん、多分違う人なんだけど」

「記憶にはないわね。母さんがいないときだったんじゃないの?」


そういわれてみれば、たしかにその光景の中にお母さんの姿はない。


「そうかもー、ありがとう」

でもお母さんがいない日にわたしが誰かを呼んでしかも手料理をふるまうなんて。

よっぽどの人がきたんだろうな。


なんてことを考えてたらハンバーグが食べたくなったので、今日の夕飯はハンバーグに決定。

そうと決まれば買い物にいかないと。


「ちょっと買い物いってくるね」

「気を付けてね」