「そういうお前らのほうがよっぽど不細工だっつうの」 「ほら、沙織いこ?」 「凌・・・弥生・・・ありがと」 いつだって味方してくれる2人に手を引っ張られて、わたしは茅野先輩に手を振り返すことなく、その場を立ち去った。 「あんなん気にすることねえぞ」 「そうだよ。ただの僻みだよ」 女の嫉妬は怖いことくらい知ってる。 でもわたしだってさっき嫉妬したし、仕方ないものなんだとも思う。 誰だって好きだった人をとられたら嫌だもんね。