「突然呼んでごめんね」 「あ、いえ、全然です」 「一之瀬沙織さん」 1度深呼吸をした彼は、わたしの目をじっとみつめたまま私の名前を呼んだ。 「は、はい」 「あなたのことが好きです。付き合ってください」 うん。いったん、いったん落ち着こう。 こんなイケメンが?わたしに?好きだって? しかも会ったこともないっていう。 じゃあどこでわたしを知ったんだ?