優との思い出はなにひとつ消えてしまった。

優が存在したということはこの世の誰も知らない。

ただわたしの首元には優からもらったネックレスが光っていた。




本来なら消えていたはずのネックレスは

わたしと優を繋いでくれた

たったひとつのもの。



そしてそれは確かに優は生きていたという証なのかもしれない────。