「はやいな」 「ほんとだね」 さっきまで綺麗に見えていた海もよくみえなくなった。 「もう寝る?」 その問いかけに首をふる。 寝たくない、もっと一緒にお喋りしたい、もっと一緒に・・・。 「だーめ。沙織は子供なんだから、もう寝なさい」 寝たくないのに、優が優しくぽんぽんと体をたたくから。 だんだん優の顔が薄れていって、そしてわたしは眠りについた。