「じゃあ、どうして・・・」

「・・・沙織はさ全部思い出して違和感ない?」

「違和感・・・?」

そういわれて考えてみたら違和感だらけだった。

優のことで頭がいっぱいでまわりのことなんて何も気にしてなかった。

でも。

「1年前・・・」


わたしが優と出会ったのは高校1年生の入学式。

その日からわたしの片思いがはじまった。

そこからお母さんが再婚してその子供だったのが茅野先輩だった。

その再婚相手は昨日会った茅野さん。

そのあとわたしたちは数日前先輩がわたしに別れを告げたあの海で、付き合うことになった。


そして今日わたしが散々嫌だと嘆いた体育祭だってやったし、優にハンバーグだって作ってあげたし、風邪をひいたときには卵おかゆを作ってくれた。

クレープ屋さんにだっていったし、サッカーの観戦にだっていった。


優が亡くなったのは、わたしが高校2年生で、優が3年生のときだった。