一時限目が終わり休み時間になった。
「ハァ〜」
山田と友人5人は窓際で溜息をついていた。
友人A「今年もダメだったか〜」
友人B「あ〜やっぱり…」
友人C「俺らモテないからなぁ〜」
友人D「確かに……」
山田 「俺なんか母ちゃん以外貰った事ないからなぁ〜」
朝、下駄箱で拝んでいた山田と友人達は、何故か窓際に並び虚しい会話をしていた。
「あっ!そう言えば、山田は今年は貰えるんじゃないか?」
友人Aが山田を見て少し大きな声で言った。
「あ〜確か2組の加藤リエさんと付き合っていたんだったな」
友人Bが山田に嫌味を込めて言った。
「いいよなぁ〜山田は」
友人Cは羨ましそうに言う
「どうせ俺らはブサ面ファイブさ!」
友人Dは、ここにいる5人に名前を付けた。
「ブサ面ファイブって……」
山田が小さな声で他4人を見回した。
「うん、うん」
その4人は全員頷いている。
友人A「山田…お前もブサ面ファイブの一員だからな!」
友人達「うん、うん」
山田 「え〜〜」
その会話を聞いていた女子達はクスクスと笑っていた。
その中の1人が笑いながら言った。
「アンタらさぁ、お断りファイブに正式に対抗したら〜あははは……」
「あははは…それ、いい〜あははは…」
(説明しよう、お断りファイブとは、この学校が誇る肉体派5人組のあだ名で、運動能力や身体つき等一般の生徒より優れた所もあるが、性格がアレだったり顔は良いが女タラシだったり優しいのだがブサイクだったりと、付き合うにはチョットあれかなぁ〜みたいな5人の事をいう)
近くに居た女子達はゲラゲラ笑っていた。
山田達5人は暫くの間、ブサ面ファイブと呼ばれる事になるのだった。
『カクン⤵︎』
ブサ面ファイブは全員うなだれた。
二時限目が始まり数学の授業中に山田は考えていた。
(アイツらも酷いよなぁ〜ブサ面ファイブって…)
「ハァ〜」
(リエさん聞いたら笑うだろうなぁ〜)
「ハァ〜」
(しかし、本当に貰えるかなぁ〜)
「ハァ〜〜」
山田は、数学の授業が全く頭に入らなかった。
(オイ、オイ)
二時限目が終わり休み時間になった。
山田はシュンが何か真剣に(珍しい)考え事をしている様だったからシュンに近づいた。
「よっ!シュン!」
「あ〜山田か〜」
・・・続く・・・