外に出るともう真っ暗だった。 何も考えずに、ただ歩いた。 行く宛もないのに、ただ歩く。 「星?」 「ま、き……」 着いたのは真紀の家の前。 きっと無意識に身体がそこへと向かっていた。 「っ、どうした……?」 ぽたりと溢れた涙が、地面にシミをつくった。 「真紀、お、俺……っ」 お母さんに捨てられたと聞いたとき、胸が痛かった。 それを笑顔で話す女にムカついて。