「お、お邪魔します…」


僕は今、蜜樹さんの家に入ってる…

よく分からないが、招待されたからだ。…多分


「適当に座って。ここ、あたしの一人暮らしだから」


「あ、うん…」


とりあえず、目の前にある白いソファに座る


革材なのにふかふかだなぁ…っじゃなくて!

一人暮らしの女の子の家になんの関係もない男がいるって、いいのかこれは…



「それでさ、学校でのことなんだけど、」


「あ、うん、口止めしておいて欲しいんでしょ?その冷たい態度」


「その言い方やめて、どっちかって言うとこっちが素なんだから」

「学校のあれが素じゃないんだ、」


「学校のキャラは、人脈広げるためだけだよ…」


「そういえば、姫って呼ばれてるんだね」


「本当は嫌なんだよね…王子と姫、関係ないのに一括りにされるから」


「王子ってたしか、隣のクラスの男の子だっけ、」


「そう。あんな顔面がいいだけのやつと同じにされたくない…」


「あのさ、気になったから聞くけど、なんで僕は蜜樹さんの家にいるの?」


「……外寒いから」


「この前屋上にいたのに?」


「自殺未遂…」


「え?ま、待って、まさか飛び降りようだなんて…」


「飛び降りようとしてた」


「なんで!?友達たくさんいるのに…」


「生きてる意味がわからない。」


「いや、それは僕も分からないけど、ほ、ほら、高校生だし、恋愛とか勉強とかさ、」

「勉強?いつもテスト100点だからつまらない…」

「100…」

「それに、私はもう二度と恋なんてしないよ」

「え、なんで…」


「しないって言うかできない…の方が正解かな」