「よし、朝礼も終わったし、転校生がいるから、紹介するぞ。」


「転校生―?」

一瞬で嫌な予感がした。
昨日の男の子。見ない顔なのに、同じ制服を着てたあの男の子。


「誰だろうね?」


「男子かな?女子かな?」


と、周りの友達が言う


「それじゃあ、入ってきて。」





―――――嫌な予感は的中した。



先生に声をかけられて入ってきた男の子は正しく昨日の男の子だった。


「黒澤伊吹です。よろしくお願いします」



「じゃあ、黒澤の席はあそこな。」

と、先生が私の席と真反対、教室の端と端になる位置の席を指す。
私の席は窓際の一番後ろ、男の子の席は廊下側の一番前。


男の子は一礼すると、ちら。とこちらを見て席に座っていった。


「かっこいい子入ったねー、りあ」


「そう?平凡な顔してない?」


「わかる!どこにでも居そう‪w‪w」


「うちのクラスじゃあ、上にはいるけどさ、さすがに王子には勝てないよね‪w‪w」



王子――それは真砂 澄晴(まさご すばる)っていう隣のクラスの男の子、背もすらっとしてて顔もいいし、尚更性格もいいからモテる。