余命宣告を過ぎた僕。




工藤先生「棗くんおかえり」



棗「ただいまです。」



工藤先生「浮かない顔してどうしたの?」



棗「いえ、何もないです」



工藤先生「体調悪くなったりしなかった?」



棗「はい大丈夫です」



工藤先生「明日は検査の日だから忘れずにね」



棗「わかってます」



1人になった病室に入って着替える



ベットに入って棚からアルバムを出す



数枚しか入っていないアルバム



これだけが唯一の宝物。いい思い出。



どうして苦しくなるだけなのに嫌いになれないのかな。



もし、この病気が治ったら僕はどうなるんだろう



家にも、学校にもどこにも居場所がない。



今はこの病院だけが居場所。



死ぬならこの場所がいい。



死ぬなら、死に際にでも家族に会いたい。



最後に大好きって伝えたい。言葉にして。



そんな虚しい願いは叶うのかな。



ガラガラ



工藤先生「なーつめくん!」



棗「キモ。」



工藤先生「え。」



棗「なんですか。気色悪い。」



工藤先生「え。僕悲しい!」



棗「工藤先生、どうしたんですか?頭のネジ取られました?」



いつにも増して工藤先生がキモイ。



工藤先生「おっ風呂の時間でーす」



棗「あ、そうですか。」



工藤先生「お背中流しましょうか?」



ニヤニヤして聞いてくる



棗「冗談は口だけにしてください。キモイです。」



工藤先生「棗くんキモイキモイ言い過ぎ」



え、そんなに僕キモいって言ってるかな...



棗「入ってくるので仕事サボっちゃ行けませんよ」



工藤先生「ハイハイ」