グスッとすすり泣く声が聞こえてきた
龍「ここか?」
ガラっと教室を開けていく
茜「ここじゃね?」
ガラッ
案の定棗が隅っこで泣いていた
茜「棗、ごめん。1人にして。」
棗「ヒクッ...抱きしめて...」
茜「うん。」
ギュッ
棗「あっ...たか、いな...」
茜「棗?」
棗「スゥ...スゥ...」
龍「寝てるな」
沢山泣いたんだろうな
茜「少しここでゆっくりしてこ。」
龍「そうだな 」
まだ頬に残っている涙を拭く
茜「ごめんな。気づいてやれなくて。」
いつもこうやって1人で泣いてきたんだろうな。
頼る人なんかいないなんて、俺だったら耐えられない
棗、これからは俺が一緒に居てやるから。ずっと。
