今、走って遠くに逃げているんだ。




恐ろしい現実が追っかけてきて、


受け止めきれない感情が


すぐそこまで迫ってきてるんだ。




とにかく、ヤバいんだ。




"アレ"に追い付かれたら、


どうなるかは分からないけど、


とにかくヤバいことになる気がするんだ。




自分が自分じゃいられなくなるような、


何か恐ろしいことが起こりそうな気がするんだ。




だから、走るんだ。


どこまでもどこまでも。




そして、神様のところに行って、


許しを請うんだ。




実は最近、とんでもないことを


やらかしたことに気付いた。




僕はいつの間にか、


好きになっちゃいけない人を


好きになってたらしい。




これは僕のポリシーに反することだ。




片思いに浸っていて、


in the heavenだと思っていたら


真実を知って、


突然のGo To Hellになったんだ。





だから、逃げているんだ。




これは僕の世界では


許されないことだから。




一応、この状況は予測していたけど、


ありのままの現実をまるごと


受け止めるのは


容易なことじゃない。




だって、その人に関わる記憶が


はっきり思い出せないんだ。


感情も抜け落ちてて、


とにかく、何かが変なんだ。




本能で、何となくあの人に近付いちゃ


いけないって僕の心は言っている。




でも、今はそれが限界なんだ。




僕の頭は今、


それ以外のことは処理できなくて、


だから、大変なんだ。




走らなきゃいけないんだ。




命がけだよ。




神様のところにたどり着けるかどうかも、


時間の問題だ。


神様のところへたどり着ければ、


自分の感情や現実に飲み込まれることなく、


全ての事象を受け入れることができて


新たな道へ踏み出せるんだ。




でも、そこまでの過程が長いんだ。




神様はあの空の向こうだから。




僕が走っているのはまだ


薄暗い世界。




でも、信じてるよ。




いつか、苦しい感情も現実も


受け入れて、


また光の世界に戻れることを。




それまでは、


走り続けるんだ。




この真暗闇の中を、


どこまでだって。