なんとなく半歩くらいあいつの後ろを歩くのが癖になっている気がする。
2人で歩くとよく隣に来いよ、って言われる。
いつか堂々とあいつの隣に自分から並べる日がくればいいな。
ガラ。
あいつは教室のドアを静かに開けるということをしないらしい。
席に戻り持っていたノートなどを片付けたとき、丁度担任が入ってきた。
今日の授業もほとんどが考査の範囲内のことだ。
高校生活を楽しいだけで終われないのかな、なんてバカなことを考えながら必死にペンを走らせていた。
昼休みになると同時にみっちゃんに強制連行された。
「じっくりと話を聞かせてね。」
「みっちゃんが知ってて私が知らない話なんてないよ。」
「しらばっくれるの?いつのまに佐々木君とあんなに仲良くなってるの?もしかして本当に付き合ったとか?」
勢いよく話すみっちゃんは少し怖い。
「付き合ってないよ。急にどうしたの。」

