視線を上げて時計に目をやると、教室に戻らなければいけない時間になっていた。
「真斗、そろそろ教室戻る?」
「ん?あぁ、そうするか。」
すぐに荷物をまとめ席を立ちあがる。
空き教室から離れていくにつれ、周りが騒がしくなる。
ほとんどの生徒が登校を終えている時間だったからだろう。
「マジで考査やりたくねぇ。」
「それは一緒。だけど、私より大変そうだね。」
「去年まではなんとかやれてたんだけどな。今回は無理だ。」
「普段のつけが回ってきてるんじゃない?」
「そうかもしれないけど、考査終わったらまた勉強しねぇわ。」
「だろうね。」
どうせお前もだろ、ニヤリとする。
いやいや、私はあいつよりは確実にやってるから!予習を課されてる教科のみだけど。

