美春は今の状況に困惑していた。
さかのぼること、1時間前。
真面目な美春は、他人の仕事までするといい、結局残業。
最近残業続きで、疲れが出たのか。美春はデスクでうたた寝をしてしまった。
…携帯の音で目を覚ました美春は、固まった。
「…クールで真面目な美春ちゃんでも、うたた寝するんだ」
「…」
隣のデスクで同じ体勢で美春にそう言ったのは、チャラいイメージしかない先輩、貴史。
美春は驚いて、ようやく体を起き上がらせた、が。
ふらついて、椅子から落ちそうになった。
それを見逃さなかった貴史は慌てて美春を抱き抱えるように助けた。
どこも、なんともなさそうな美春を見て、貴史は大きなタメ息をついて、微笑んだ。
「…セーフ」
「…は、離してください」
真っ赤な顔で、絞り出すのが精一杯の美春。
その初々しさに、貴史はなんだか嬉しくなった。
手を引っ込めようとした貴史。
しかし。
離してはくれず、むしろその逆で、美春は抱きすくめられた。
硬直する美春。
さかのぼること、1時間前。
真面目な美春は、他人の仕事までするといい、結局残業。
最近残業続きで、疲れが出たのか。美春はデスクでうたた寝をしてしまった。
…携帯の音で目を覚ました美春は、固まった。
「…クールで真面目な美春ちゃんでも、うたた寝するんだ」
「…」
隣のデスクで同じ体勢で美春にそう言ったのは、チャラいイメージしかない先輩、貴史。
美春は驚いて、ようやく体を起き上がらせた、が。
ふらついて、椅子から落ちそうになった。
それを見逃さなかった貴史は慌てて美春を抱き抱えるように助けた。
どこも、なんともなさそうな美春を見て、貴史は大きなタメ息をついて、微笑んだ。
「…セーフ」
「…は、離してください」
真っ赤な顔で、絞り出すのが精一杯の美春。
その初々しさに、貴史はなんだか嬉しくなった。
手を引っ込めようとした貴史。
しかし。
離してはくれず、むしろその逆で、美春は抱きすくめられた。
硬直する美春。