再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~

瑞は、抱きしめる力を少しづつ緩め、両方の手で私の肩をつかんだ。


きっと、私が倒れないようにしてくれてるんだろう。


ゆっくりと…手を離す瑞。


そのおかげで、私はかろうじて立っていられた。


『俺は…愛莉のこと、親友だなんて思ってなかった。申し訳ないけど、友情はなかった。あったのは…いつも、愛情だった』


『そんな…』


私の頬をつたう涙。


瑞は、それを優しく指で拭ってくれた。


『ごめん。ずっと隠してて。びっくりさせたよな…』


うなづく私。


『でも、もうあまりにもずっと好きだったから、どんな風に、いつ伝えたらいいのかもわからなくなって…俺は太ってたし、性格もおとなしくて、自分に全然自信がなかった。だから…フラれるのが怖かったんだ』


『瑞…』


『フラれるより、このままの関係の方がいいのかもって思ってたら、いつの間にか愛莉が引っ越すことになって…』