再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~

『それって、どんなやつ?』


『…どんなって…別に…』


『愛莉は、そいつのこと本気で好きだったのか?』


それは…


私は、黙って首を左右に数回動かした。


「そんなに好きじゃなかった」…って、そう心で言いながら。


『なら、そいつのことはキッパリ忘れろ』


『え…』


急にどうしたの?


瑞らしくない…


普段見せない厳しめな表情で、私を見つめる。


そのせいで、思わず体が硬直してしまった。


『どんなやつか知らないけど、愛莉をフルなんて…最低な男だ』


『瑞…?』


『お前は、そんなやつには似合わない。絶対に、他の男じゃダメだ…俺が…全部忘れさせてやるから。だから、俺の側にいろ。ずっと側にいて、何があっても俺から離れるな』


瑞は、私をぎゅっと抱きしめた。


え…?


瑞…


どうしたの?


突然過ぎて、何が何だかわからないよ。