再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~

『本当、情けないけど、ここもネットで検索した。食事が出来て、夜景が綺麗な場所って。だから、俺も初めて来た。まあ、とにかく、愛莉に喜んでもらえて良かった』


『そうなんだ…前に誰かと来たのかなって…ちょっと思ったけど…』


『今の病院の前は、この辺りからはだいぶ離れてたし、わざわざここまで来ることはなかったから。それより、愛莉は?こんな綺麗な景色、一緒に見る相手は…本当にいないのか?』


落下防止用の手すりの手前で、瑞が私に言った。


オレンジ色のライトが、下からぼんやりと2人を照らしてる。


こんな雰囲気の良い素敵な所で、元カレの話なんか、本当はしたくなかった。


瑞に、わざわざ言いたくもなかったし。


でも…


思い切って、話してみようと思った。


『…私…実はね…彼氏にフラれたの。それも、つい最近。好きな人が出来たんだって』


『…』


『私が悪いんだ。上手く恋愛出来ないのに、無理して彼氏作って…』