『嬉しい…また、ここに来れて。キャンドル、改めて見たらこんなに綺麗だったんだね』


『これを…愛莉と見たかった。幼なじみじゃなく、恋人として』


瑞に、恋人なんて言われて、胸がキュンとした。


『俺達、幼なじみ歴が長かったからな。早く幼なじみを卒業したかったんだ。だから一緒に来れて…良かった』


ちょっと照れたように笑う瑞。


その横顔…


やっぱり恐ろしい程イケメンだ。


幼なじみを卒業って、何だかくすぐったいけど、すごく嬉しい。


すぐ隣にいる瑞の手の温もりを感じながら、私の心はまた「幸せ」という名のぽかぽかした気持ちで満たされた。


ライトアップされたシーキャンドルの展望台に上がると、そこから数え切れない程たくさんのキャンドルを見下ろすことが出来た。


眩いばかりに輝く無数の明かり。


その情緒的でうっとりするような場所で、瑞が突然言った。