知っている、なんてレベルじゃない。
そこにいたのは、幼い顔つきの俺とレベッカだった。
10を過ぎたばかりと思われる俺は、情けなくレベッカの胸に倒れこんでいる。
息がつまって、何も考えられなかった。
今までの沈黙が嘘のように、耳に2人の会話が聞こえてきた。
「『この命・体滅びるまで主に仕える者』…。『我が名は『レベッカ・ラクロイム』』…」
黒い空から、激しく雨粒が落ちてくる。
俺はいつの間にか、ただ前の2人を見つめていた。
両側に力なく下げた手から、薔薇が地面に落とされた。
今、俺は、何を見ているんだ?
突然、煙だけでなく炎が舞い上がってきた。
俺だけをこの世界から遮断するように、炎は激しさを増していく。
視界が赤に染まりつつある中、遥か遠い世界から声が聞こえてきた。
「…俺が、王だ」
そこにいたのは、幼い顔つきの俺とレベッカだった。
10を過ぎたばかりと思われる俺は、情けなくレベッカの胸に倒れこんでいる。
息がつまって、何も考えられなかった。
今までの沈黙が嘘のように、耳に2人の会話が聞こえてきた。
「『この命・体滅びるまで主に仕える者』…。『我が名は『レベッカ・ラクロイム』』…」
黒い空から、激しく雨粒が落ちてくる。
俺はいつの間にか、ただ前の2人を見つめていた。
両側に力なく下げた手から、薔薇が地面に落とされた。
今、俺は、何を見ているんだ?
突然、煙だけでなく炎が舞い上がってきた。
俺だけをこの世界から遮断するように、炎は激しさを増していく。
視界が赤に染まりつつある中、遥か遠い世界から声が聞こえてきた。
「…俺が、王だ」


