だけど、求めたものへの道は必ずしも楽な道ではないはずだ。
楽な道を選べば、それ相応のものしか得られない。
愛する者・守りたい物を守りきるには、汚い道を覚悟して突き進まなければならない。
その道に、必ず求めたものがあると信じているから。
そしてカラスも同じ、何かを求めての行動だったんじゃないんだろうか。
「そのカラスは、何か嫌な事でもあったんじゃないの?」
そこで、俺の頭は考えるのをやめた。
王太子殿下の低い声が、考えるようにつまる。
「自分を慰めてくれる人を探してたんだよ、きっと。いや、人じゃないかもだけど。大切な、人を」
レディック様の口元に、笑みが広がった。
返事を求めるように、笑顔を向けられる。
「きっと、何かを探してたんだ。……結局、この世界よりはゴミの方が綺麗だよ」
不意に、レディック様の顔がくもった。
裏切りや、嘘が限りなく渦巻くこの世界に、救いなんてない。
そして、はたからは哀れな愚かな行動に見えようとも、全てを見通した上での行動。
――そう、この世界に光なんてないのかもしれない。
だけど。
だけど、俺の光は既に決まっている。
「俺は、レベッカにでも答えを見つけようかな」
楽な道を選べば、それ相応のものしか得られない。
愛する者・守りたい物を守りきるには、汚い道を覚悟して突き進まなければならない。
その道に、必ず求めたものがあると信じているから。
そしてカラスも同じ、何かを求めての行動だったんじゃないんだろうか。
「そのカラスは、何か嫌な事でもあったんじゃないの?」
そこで、俺の頭は考えるのをやめた。
王太子殿下の低い声が、考えるようにつまる。
「自分を慰めてくれる人を探してたんだよ、きっと。いや、人じゃないかもだけど。大切な、人を」
レディック様の口元に、笑みが広がった。
返事を求めるように、笑顔を向けられる。
「きっと、何かを探してたんだ。……結局、この世界よりはゴミの方が綺麗だよ」
不意に、レディック様の顔がくもった。
裏切りや、嘘が限りなく渦巻くこの世界に、救いなんてない。
そして、はたからは哀れな愚かな行動に見えようとも、全てを見通した上での行動。
――そう、この世界に光なんてないのかもしれない。
だけど。
だけど、俺の光は既に決まっている。
「俺は、レベッカにでも答えを見つけようかな」


