One s death -the last sword-

また、長く続く廊下を走ると勇敢にも数人の兵士が斬りかかってきた。
一斉に斬りかかるものの、実戦に慣れてないのか足元がおぼつかないようだ。
小さい舌打ちをし、腰の剣を引き抜く。
両手に剣を持ち、肩を開くようにして振るう。
――2人、片付いた。
足で相手の脛を蹴り、その隙に斬る。
粗方片付いた所で、また走り出した。
装飾過多な、この国には似合わない扉が目の前にたちふさがった。
一気に扉を守る騎士を刺し、扉を蹴破る。
開けた途端に斬りかかってくる兵士をまた斬り、低姿勢のまま王に近づく。
逃げようとする王の首を掴み、高い位置にある椅子に座らせた。
その首に、剣をそわせる。
「…ザスクート・ラバサー。この国の急な発展はどういう事だ?」
「それだけの事で来たのか?」
それを言うな。
剣を持つ手を、更に強める。
「黙って答えろ」
怯えて話し出す王の言葉を頭の中へと叩き込む。
その瞬間。
「…クラバス」
低い、声。
それは、今まで聞いた事のない声だった。
「……サラ」
王の喉仏に、剣先を当てる。
細く、血が流れ出た。
「クラバス、剣を置いて?」
「いいと思うよ。その、サラが知ってるクラバスさんは」