「こんな偶然なかなかないだろ?
花火大会で男に絡まれてる女の子助けてみたら、翌朝再会して、同じ学校で隣のクラスの同級生。

あぁ、運命だなぁって。
俺はこの子とずっと一緒にいるんだなぁって。

だから、名前呼びがよくないか?
苗字で呼んだところで、後で直すくらいなら、いっそ最初から徹底しとけば後が楽なわけよ」

あたしは、この人は何を言ってるんだろう、と思いつつ、否定はしなかった。
否定したところでニヤニヤと何かまたびっくりするようなことを言いそうだなって思ったからだ。

「しかもこいつ面白いしっ!
一緒にいたら楽しいだろっ!

あっはは! 思い出しても笑えるっ!」

お腹を抱えて笑う瀬田くん。

「こいつ、侮れない……」

謎の一言と共に、彼を睨むありさ。
なかなかのカオス……。