ドジな小説家見習いの冒険

「私たちに何か用があるんですか?」

英美里が訊ねると、リリスはうっとりとした目で誰かを見つめる。その視線の先には帆高がいた。

「魔法使いのお兄さん、私の花婿になって……?」

リリスがそう言い、未来が「ダメ!帆高くんはあたしの婚約者だよ!!」と顔を真っ赤にして言う。帆高も「僕も愛してるのは未来ちゃんだけばい!」と言い、手に持っている杖で魔法を放とうとした。

「あれ?魔法が使えない?」

帆高は呪文を唱えたのだが、魔法は起こらない。瀧が「は?」と言い、カミーユは首を傾げた。カミーユの考えた話では魔法使いはリリスと魔法で戦い、敗れたため攫われるからだ。

「ほ、帆高くん!?ッ!」

「へ、変ばい!体が勝手に動く!んんっ!」

未来と帆高は戦うことなく何故かキスを始める。優しい口付けはだんだん激しくなっていき、二人の顔は真っ赤だった。

「お前、何で戦いのシーンでこんなのを……」

瀧が真っ赤な顔をしながら言い、カミーユは「ち、違う!あたしは知らない!」と首を横に振った。こんな話をしている間も未来と帆高はキスを繰り返している。