「帰ったの?なんでよ!!?ずっと待ってたのに〜!」
「ごめん...。」
スマホの奥から聞こえる優理の声は、怒りなんて感じず、優しげな声に少し安堵した。
次の瞬間、溜まりに貯めていた涙とが次から次へと溢れてきてとまることを知らない。
「どどど、どうしたの!!?」
「ごめん!優理。また逃げちゃって。伝えれなくてごめんっ...!」
「話。聞かせてくれる?あ、それともまた直接会って話す?」
とても今は、そんな気分にはなれなかった。こんな泣き腫らした顔を、誰にも見せたくなった。ここには誰もいない。私1人っきりだ。だから、もう少し。1人でいたかった。
「ごめん。また落ち着いたら話そ?その時は直接会って。」
「わかった!!蒼唯の頼みだもん。任せなさい!」
優理の言葉が嬉しくて私は、近くにあったぬいぐるみをひと撫でした。
その後まもなくして、優理との電話を終えた。