「今日の集会出る?」



バルコニーの手すりに寄りかかって
お茶を飲んでいた私に


隣のバルコニーから顔を出した巧


「集会?」


「LーDragonの集会」


「出ていいの?」


「もちろん」


寝癖のついたままの状態で
片目を閉じた巧をクスッと笑うと

フワリと背中から抱きしめられた


「何がおかしい」


尋の低い声に


「巧の寝癖」


「あぁ、いつもだな」


同じようにクスッと笑う尋に
背中を預けた


「お、尋、邪魔すんなよ〜愛との朝の逢引だぞ?」


戯けた巧の言葉に吹き出しながら


「支度するか」


手に持っていたカップを取って
部屋の中へ戻った尋


「尋の奴!完全無視とはっ!朝から暑いのは天気の所為だけじやねぇな」


意味不明の呟きを漏らす巧を放置して部屋に戻った


クローゼットの中から
一枚だけ買ったままの状態で吊られた
ワンピースを手に取った


Dragonの面子に会うなら
本来の私で会いたい


そんなことを思いながら
支度を済ませると


「・・・どうした」


尋が慌てたように近づいた


「なにが?」


「変装・・・しないのか?」


「あ・・・Dragonの面子に会うなら初めはいつもの私で居たい」


「そうか」
と頭を撫でてくれる尋を見上げて


「うん」と
笑顔を作った