キス×キス2〜引き離された二つの思い〜




さっきから



「あの二人かっこよくない?」



とか



「逆ナンする?」




とか、そんな言葉ばかりがウチの耳に入ってくる。



イライライラ……。



スタスタとテンポよく、徐々にスピードを上げていきながら歩くけどさっきから


イライラすんのが止まらない。



半端ないイラつきを覚えながらもやっとの事で本屋についた。



入ってすぐに雑誌コーナーに直行し、バイト用の雑誌を指で追いながら素早く探す。



「捺夜……」



「うっせぇ!!!今、真剣に探してんだよ!!!話かけんなっ!!!うざってぇ」



「イャ、そうじゃなくて」


「ぁあ!?そうじゃなかったら何なんだよ?!!」



「バイト用の雑誌ってコーナー、あそこ」



遼がそう言って指差した方には、デカイ文字で“ファッション雑誌”とか書いてあって、




その隣にまたまたどデカイ文字で“バイト用雑誌”と書いてあったから、



馬鹿にされた気分で少しまたムカついた。



「知ってたんなら、最初からそう言えよっ」



それと同時に恥ずかしさも




……………少し覚えた。