キス×キス2〜引き離された二つの思い〜




「捺夜ぁ、何も通帳ひとつで翔夜に一生会えなくなったんじゃないんだし」



「会えなくなったも同然だろうが!!!!」



「バイトして貯めればいいじゃん?」




・・・。



ウチは、遼がいる後ろをクルッと向いて、ガシッと遼の両手を掴み




「それだっ!!!!!」




と目をキラキラ輝かせて言った。



そうだ、金がなくても働けばいい。



金がないなら、働いて金を稼げばいいんだ!!!!




ウチは、そうと決まれば超特急で本屋に向かった。



バイト雑誌を買うために。


もちろん、遼はウチが言わないでもついてきてくれた。



「捺夜………周りの視線が痛いんだけど。
得に女子……」



「ぁあ?んなもん知るか。あれだよ、そいつらをカボチャと思えばいいんだよ」


そう適当に返事しながらスタスタと歩くウチに



「どんな考えだよ……」



と、後ろから小さいツッコミが聞こえてきた気がするけど



あえて気にしない。



んにしても、ホントに周りからジロジロ見られてるな………。



どいつもコイツもうざってぇ………。