ウチはただ、ボーッとしているだけで時間が過ぎていくだけだった。



「あ!!!!そうだ!!!」




ウチは、ハッと我にかえり急いで上着のポケットから、ケータイを取り出した。


翔夜のアドレス、翔夜のアドレス………。




「あった!!!」



ウチは、すぐにケータイを通話モードにして耳にあてる。



プルルルルっ



呼び出し音がやたらと長く感じるのは、ウチが短気だからか?



プルルルルっ



プルルルルっ



プル……プチっ




お!!!!
やっと繋がった!!!



「もしもし、翔夜か?」




《お客様がおかけになった電話番号は現在、使われておりません………》



はぁ!!?



「嘘だろ………?」



そりゃないでしょ……。



ウチは、ガックリしながらシブシブケータイを切った。



電話が繋がらねぇって事は、なんかあったって事だよな?



なんか、嫌な予感がするんだけど。



ピリリリっ



そしたら、今度はウチのケータイがいきなり鳴り出した。



ったく、誰だよ



ウチは誰かも確認せずに、ケータイの通話ボタンを押した。