キス×キス2〜引き離された二つの思い〜




「俺?二回ぐらいな?
でも今は……」



「おい、てめぇ、
喧嘩売ってんのか?!」




愁先輩の声を遮るように向こうから大声が聞こえてきた。



「またかよ………」



ハァ…と愁先輩は深いため息をついて困った横顔をウチは見上げていた。




ウチは声がした方に目を向けた。



向こうの方で背の高い二人がいて、一人の茶髪がもう一人の金髪の方を睨んで何かを言っていた。



「喧嘩売ってんの?」



「おい、やめろ!!!
二人とも……」



その瞬間、金髪が蹴ったクッションが……。



ボフ…



ウチの顔にクリーンヒット。
でも金髪は何も言わず喧嘩を続ける。



「おい、コラ。
てめぇウチに謝れや」



短気なウチは、ついブチギレして金髪にそう言った。


「ぁ?俺様に逆らうのか?てめぇ」



「俺様だかなんだかしらねぇが、お前が蹴った物ウチに飛んできたんだよ。謝れ」



「捺夜!!!!あんまり逆らうな!!!」



愁先輩がそう言った。



「そいつがゴールドプリンスの翔夜だ!!!!」




「え?」




翔夜…………?