翌日、朝起きるとテーブルの上に
可愛らしいメモが置いてあった。

『高校生くん寝たから帰るね。
夕飯いただいちゃいました。柚より』

部屋の少ない荷物をダンボールに
詰め込んで、大家と話し合って
倍ほどの値段を払うことを条件に
部屋を引き払う。

如月さんとは、もう会わない。




そう決めた僕の頬を、
一筋の涙が静かに零れ落ちた。