そして最後の嘘をつく

ほっと息をつく。

その瞬間、ぐらりと視界が揺れた。

「.........っ。」

テーブルの端に手をついて
深呼吸を繰り返すと、視界が
ゆっくりと正常に戻っていく。

如月さんに知られてはいけない僕の秘密。

名前と、それから...


僕に、残された時間のこと。




どうしても知られてはいけない。
如月さんにだけは知られたくない。

彼女と出会って、僕は。

いつの間にか、恋をしていた。