『えー実家に戻ってるの?』
「うん、そうなんだ。昨日の晩から」
『そっかー。じゃあ琴子は週末遊びに行けないんだね』
「うん、ごめんね。せっかく誘ってくれたのに」
『そういう理由なら仕方ないけどさ。琴子のバースデーパーティーはまた今度だね』
「……うん、ありがと」
久しぶりに帰って来た実家の部屋で、大学の友達、カナと電話をしていた。
『誰の結婚式なの?』
「……実家のお隣さんで、幼なじみなんだけど」
『え……それって前に話してた、ずっと好きな人がいるって……』
「……うん、まあね……」
『マジか……』