その手をぎゅっと掴めたら。


葉山くんはコーヒーを飲み干して、身体ごと青山さんの方に向き直った。



「……あの時、助けられなくてごめん」


「それはもういいって。北斗のせいじゃないし」


「俺の親友でいてくれて、テニスに誘ってくれてありがとう。俺はもう大丈夫だから。安心してくれ」


「心残りはないよ。俺が生まれ変わったら、必ず北斗に会いに行く。例え前世の記憶がなくても、俺たちは出会えると思う。死んでしまった後でさえ再び会えたんだから」


「そうだな、待ってる」


「北斗はよく空を見上げているけど、俺はもうそこにはいないから。ちゃんと生まれ変わって、新たな人生を始めるからさ」


「そうか…」


「うん…」


残り2分を切った。




二度目の別れ。

私には見守ることしかできない。